引退。それから。

11月末。シーズン途中だったが、一発トーナメントで負けたところで引退することに決めた。

理由としてはいろいろある。

まずは、個人的なところ。

他のこと(卒論など)が忙しくなり、プライオリティを部活に置けなくなることがわかりきっていた。そんな状況で続け、後輩たちの成長の機会、つまり公式戦への出場機会に蓋をするのは非常に申し訳ないことであると思ったため、練習に参加する余裕はあるものの辞める決断をした。

次に、チームのこと。これが一番かもしれない。

さっきも述べた通り、来季のチームを作る上で、四年生がいないということはポジティブであると考える。なぜならトップチームで痺れる試合をこなしているかどうかでオフシーズンの過ごし方、考え方が大きく変わり、個人のレベルアップにつながるからだ。

それに、自分の能力的に、チームの中心ではあるが、不可欠ではないと考えていた。不可欠である選手が残っており、チームの芯は保たれると思っていた。

また、参加している二つのリーグにおいて、ほぼ順位が変動しないことが考えられた。また、もしこれで自分が残ることで順位が上がってもあまり意味はないと思っていた。

これらの理由から、ポジティブな影響がネガティブな影響より少ないと思ったこのタイミングで辞めることを決意したのだ。

正直、未練たらたらだ。ガチでやりたい、と思うことも何度もある。

それでも、後輩たちは自分がその年齢だったときよりよほど上手で、将来が期待できるし、今シーズンですらもうまくやってくれる。そう思っていた。そう思っていたからこそ、続けたい気持ちを押し殺してここまできた。

 

しかし

 

結果は6,7試合やって1引き分けのみ。

惨憺たる結果だ。目指していた3位以内からも転落することになる。

ちなみに3位以内に入ると史上初の、上のリーグへの挑戦権を得られる。一年に一回しか訪れないこんな絶好機を逃すわけにはいかないのだ。

このような現状を、ある人はコントだと言う。コントならまだマシだ。笑えるから。

 

いや、こんな物語、誰が笑うねん。

 

自分の見込みの甘さ、そして残っている現役部員の不甲斐なさに失望している。

 

果たして、内部では何か変えなければならない。そういった危機感があるのだろうか。ただの調子が悪い時期と捉えているだけだろうか。

もしそうなら、復帰して喝を入れなければならない。

自分を驕っているわけではない。1ヶ月休んでいた自分が入ったからといって競技力が上がるのかと言われればそこに確信を持てるほど上手い選手でもないし、強いカリスマ性を持つ人でもない。

 

ただ、それほど大変な状況だぞ、と思い知らせるための人柱となるのだ。

 

理想は、自分が戻らずに、チームの意識が変わっていること。

それを信じて、今日は練習に向かう。